先日、
『現在の1級建築士に新たな試験を受けさせて合格した人だけを「新1級建築士」と認定するなど大幅な制度見直し案を明らかにした。』
というのニュースが出たことに対しての日記をつけましたが、その後、委員会(審議会)の議事録が国土交通省から発表されたので、読んでみた。
資料も合わせて70ページ以上ある議事録でしたが、やはり自分が仕事としている世界の話でもあるので、全部目を通してみた。
すると、各マスコミが報道した内容とは随分ニュアンスが違っているのである。
ニュアンスが違うというより、かなり話を勝手に膨らませているのである。
伝言ゲームじゃあるまいし、マスコミもプロとしての意識をもってもらいたいものである。
思えば、姉歯事件が発覚した直後も、ヒューザーや木村建設、総合経営研究所が黒幕であり、姉歯氏は、弱者という立場で、偽装を強要されていたような扱いの報道であった。
特に朝日新聞(テレビ朝日)などの左翼よりのマスコミは、こういうのが大好きである。
国会議員の中には、そんな報道と姉歯氏に対する同情のような国民感情を考慮し、人気取りの材料にする者もいた。
しかし、その後の調査で、姉歯氏がほぼ自らの判断と知識不足の中で偽装を重ねていたことが分かってくる頃には、報道もほとんどなく、世間の関心も薄くなっていく。
そして今回、世の建築士全てを悪者にしたいような報道!
松本サリン事件の時も、そうであったが、報道は慎重でなければいけない。
そして、責任を持たなければいけない。
裏づけのない情報を簡単に記事してしまう記者こそ、プロ意識が欠如しているように私は思う。
簡単に耐震強度を偽装し、それを繰り返した姉歯と同じぐらいの罪である。
とにかく、そんなガセに近い拡大解釈と勝手に色付けされた報道に、私はこの1週間振り回されたバカである。
そして私はまたテポドンの報道で踊る準備はできている・・・。